緩和ケア病棟について

緩和ケア病棟

緩和ケア病棟について

 主にがん患者の心身の苦痛を和らげる緩和医療を行う「緩和ケア病棟」を2018年2月1日に開設しました。同病棟の開設は道内で22番目、道東では初となります。その後、帯広厚生病院にも開設され、十勝管内で2カ所となりました。

 当院では以前から診療の柱の一つとして、消化器系のがん患者さんに対する高度医療を行っていました。多くのがん患者さんの治療にたずさわる中で、不幸にも治療のかいなく、病状が悪化していってしまう方々を見てきました。そのような終末期の患者さんの苦痛を取り除いて、よりよい生活を送って欲しい、という願いが緩和ケア病棟開設のきっかけです。院内からの入院では消化器系のがん患者さんしかいませんが、他医療機関からの紹介で、肺癌、婦人科系癌、泌尿器科系癌など様々ながん患者さんの診療にあたっています。

 緩和ケア病棟は、建物の南面にあたる5階B病棟にあります。エレベータを降りると目の前の大きな窓から景色が開け、日高山脈が一望できるデイルームになっています。車椅子に座った方でも景色が見渡せるように配慮しました。スタッフステーションの仕切りはカウンターだけで、開放的になっており、患者さんとの距離の近さを大事にしています。

 緩和ケア病棟の担当は、医師を中心に、看護師や薬剤師、管理栄養士、セラピスト、MSWによるチーム医療体制で1日2回のカンファレンスを実施し、終末期医療における質の高いケア実現を目指しております。

 また、同じ法人内の「訪問看護ステーションたなごころ」と連携することにより、24時間体制の在宅緩和ケアを提供しており、在宅と病棟両方でスムーズに移行できる体制になっています。

 現在はコロナウイルス感染の影響で原則、面会も行っていませんが、通常はボランティアスタッフの協力を得て、デイルームでのカフェや演奏会の開催、十勝の原風景を基調に四季折々の花をイメージした工作物を展示していただく等、患者や家族にとって落ち着いて過ごすことができる環境を整えていました。早く同様の活動ができるようになることを切に願っております。

 今後も皆さんの期待に添えるような運用を目指してまいります。引き続き、よろしくお願いいたします。

院長 山並 秀章

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