帯広西病院ではこれまで、回復期病棟43床及び療養病棟92床の病院として運営してまいりましたが、国の施策による療養病床見直しや、近年の地域高齢化に伴う慢性期医療・介護サービス提供の変容等により、新たなサービス提供体制への再編が必要と考え、2021年11月より4階療養病棟46床を「介護医療院」へ転換し、医療及び介護施設の併設機関として運営致します。

 介護医療院とは、「医療の必要な要介護者の長期療養・生活施設」として、平成30年4月より創設された「介護保険施設」です。従いまして介護医療院は病院ではなく、介護施設ということになりますが、これまでの病院と同じく、継続的に医療・リハビリの提供を行いつつ、長期の療養生活を安心して送れるよう、ご家族や地域住民との交流が可能となる環境や、プライバシーに配慮した生活の場の提供を行い、医療と介護の両面で支えることができる施設となります。

 介護医療院ではその他にも、身体拘束ゼロに向けた取組やケアカンファレンスによる多職種連携など、介護・生活支援サービスの質の向上に向けた取組を実施することも重要な取り組みとして行ってまいります。

 介護医療院は十勝ではまだなく、当法人での開設が初めてということになりますが、今後この介護医療院が、地域の皆様のご期待に応え、役割を果たしていけるよう、充実した医療・介護の提供を目指していく所存ですので、ご支援のほど宜しくお願い申し上げます。

介護医療院をご利用いただける方

 介護医療院は、介護保険サービスの1つであり、サービスのご利用には要介護認定等の手続きが必要です。ご利用の対象は要介護1から要介護5の要介護認定を受けている方です。なお、入所期間に具体的な期間制限はありませんが、介護度や医療の必要性が高い方に優先してご入所いただく施設ですので、軽快された方には在宅復帰のご相談又は他施設をご紹介させていただく場合がございます。

介護医療院でのサービス提供について

 介護医療院では、医師、看護師、介護職員、介護支援専門員などの専門職で作成した施設計画に基づいて、利用者様がその人らしい生活を送れるようサービスを提供いたします。また、施設サービス計画の実施状況を把握し、サービス担当者会議の開催や担当者に対する照会等により、必要に応じて施設サービス計画を見直し、利用者様にとって最適なサービス提供に努めていきます。

無料低額診療制度について

 介護医療院においても、社会福祉法第2条第3項に規定する生活困難者に対して、施設利用料の自己負担又はその一部について減免や免除をいたします。この制度は、生活が改善するまでの一時的な措置であり、その後も公的な制度や社会資源の活用を含め問題解決に向けて相談を行います。