理事長挨拶

 4月1日に公益財団法人北海道医療団の理事長に就任した三浦です。

 この3月までは秋田県厚生連・大曲厚生医療センターの院長をしておりました。東北大学消化器内科正宗教授のご高配により帯広にやってくることになりましたが、帯広第一病院には平成元年に短期間の出張で一度勤務したことがあります。

 その頃、私は大学で肝臓の研究をしておりましたが、当時の帯広第一病院の但木院長、太田副院長、帯広西病院の清水院長、音更病院の菅原院長、いずれの先生方も東北大学肝臓グループの大先輩であり大変お世話になりました。また、食事も美味しく、とても楽しかった思い出があります。

 さて、それから30年以上が経過し、帯広を訪れたわけですが、医療、介護をとりまく社会状況は大きく変化しました。特に地方における人口減少、少子高齢化の進行の問題は深刻です。そのような中、北海道医療団を公益財団法人として維持するためにはより一層地域の皆様との密接な関係が不可欠だと考えております。

 今まで以上に住民の皆様から愛される医療・介護施設であるように日々努めて参る所存ですので、変わらぬご支援をいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

掲載日:2024年4月11日
公益財団法人北海道医療団
理事長 三浦 雅人

法人の理念・経営方針(基本方針)とビジョン

理念

患者・住民・地域から頼りにされる法人

経営方針

  1. 患者・利用者ファースト
  2. 地域完結型医療・福祉を目指した連携
  3. エビデンスに基づいた医療・福祉の提供
  4. 各々の専門性を活かした協働
  5. 医療人・福祉人としての研鑽

目指すべき法人像

  1. 患者・利用者から選ばれる法人
  2. 医療介護施設から選ばれる法人
  3. 医療従事者・福祉従事者から選ばれる法人

沿革

1928年2月志田病院を開設(帯広市西2条南8丁目)
1974年8月北海道中央病院を開設(帯広市西3条南8丁目)
1975年4月北海道中央病院から帯広第一病院へ名称変更
1975年11月なかよし保育所を開設(帯広市西3条南5丁目)
1980年11月帯広西病院を開設(帯広市西23条南1丁目)
1987年4月音更病院を開設(音更町緑陽台南区)
1996年11月介護老人保健施設とかちを開設(音更町緑陽台南区)
1997年12月帯広第一病院を新築移転(帯広市西4条南15丁目)
1998年3月訪問看護ステーションほほえみを開設(帯広市西3条南5丁目)
2000年4月ケアマネジメントセンターほほえみ、ヘルパーステーションほほえみを開設(帯広市西3条南5丁目)
2001年7月緑陽台在宅介護支援センター音更病院を開設(音更町緑陽台南区)
2005年6月帯広西病院を同住所に新築
2009年11月訪問看護ステーションほほえみ、ケアマネジメントセンターほほえみ、ヘル パーステーションほほえみを介護老人施設とかちに移転
2012年5月帯広第一病院に在宅ケアセンターを設置、訪問看護ステーションほほえみは廃止し、同センター内訪問看護事業所に集約
2012年11月介護老人保健施設とかちに入浴施設、ケアマネジメントセンターほほえみ、ヘルパーステーションほほえみ事業所を増築
2013年2月なかよし保育所を新築移転(帯広市西4条南15丁目)
2015年4月緑陽在宅介護支援センターを音更病院からケアマネジメントセンターほほえみへ移設
2018年4月ながい内科医院の法人加入
2018年9月訪問看護事業所たなごころのステーション化
2019年6月訪問看護ステーションたなごころの新事業所開設(北海道帯広市西5条南16丁目2番3)
2020年3月緑陽台在宅介護支援センターを廃止
2020年4月音更町地域包括支援センターほほえみを開設(音更町共栄台西12丁目7番地7)
2021年11月帯広西病院介護医療院開設(帯広市西23条南1丁目)
2024年4月忠類診療所(幕別町忠類幸町)の指定管理者として幕別町より管理運営を受託し、運営開始

理事・監事・評議員一覧

公益財団法人 北海道医療団 理事・監事・評議員名簿(2024年4月)

理事・監事

理事長三浦雅人
専務理事番場規真北海道医療団 事務局長
常務理事山並秀章帯広第一病院 院長
理事髙橋邦康帯広西病院 院長
理事早川 省音更病院 院長
非常勤理事小林光樹北海道医療団 前理事長
非常勤理事飛田好秀有限会社メイフとびた 代表取締役社長
非常勤理事黒川明彦株式会社オカモト 専務執行役員
非常勤監事川田章博川田工業株式会社 代表取締役社長
帯広商工会議所 会頭
非常勤監事竹川博之税理士法人竹川会計事務所 代表社員 公認会計士

評議員

石岡幸雄株式会社石岡時計店 代表取締役社長
林 文昭株式会社十勝川温泉第一ホテル 顧問
株式会社北海道ホテル 顧問
松下 武元帯広市議会議員
嶺野 侑元帯広市議会議員
坂井敏夫医療法人社団博仁会大江病院名誉院長
中村朋子NPO法人とかち市民後見人の会 理事
長澤秀行帯広畜産大学学長

災害対策について

震災対策を目的とした太陽光発電装置の導入について

 東日本大震災を教訓に、多くの企業では事業継続計画(BCP)の重要性が再認識され、特に震災による傷病者の受け入れが求められる医療機関では、電子カルテやライフラインのバックアップ体制構築、医薬品、医療材料、食糧の備蓄等、医療継続のためのBCP整備が必要とされております。

 そのような状況の中、平成24年11月27日に道内太平洋側では吹き荒れた初冬の嵐で、胆振管内を中心とした大規模停電が発生、市立室蘭総合病院や日鋼記念病院等、地域の中核病院が外来診療を休止する事態となりました。

 現在、帯広第一病院では地下水膜ろ過システムの導入により、市水をバックアップとして使用する体制が整備されており、電力については2機の自家発電装置を最上階に配備、24時間体制で1週間稼働可能な重油の備蓄も行っております。

 しかし、震災等による大規模停電が発生した場合、これら自家発電装置により病棟や手術室等の医療系で50%、廊下の照明や事務室等の生活系で20%の電力は確保できますが、診察や各種検査に多大な影響を及ぼすことが予想され、更に本年2月に導入した電子カルテによって、施設内の電力需要は益々高まるため、BCPの観点からも大規模停電に備えたバックアップ体制の構築が求められておりました。

 国は再生可能エネルギー措置法に基づき、平成24年7月1日より再生可能エネルギーの固定買い取り制度を開始させたことから、当法人において今後20年の施設利用を見込む帯広第一病院、帯広西病院、介護老人保健施設とかちの各施設屋上に太陽光発電装置を配備した場合、売電による投資シミュレーションを行った結果、約13年での投資回収が可能となりました。

 また、震災等による大規模停電が発生した場合には、自家発電した電力を売電せず施設内で使用することも可能であるため、照明等の確保により一定水準の医療や介護の継続が可能であると考え、震災対策を目的とした太陽光発電装置を上記3施設屋上に建設することにいたしました。

 なお、多くの再生可能エネルギーは、天候や季節、時間帯によって変動するため、蓄電貯蔵システムの確立が必要と言えます。蓄電にはリチウムイオン電池の大容量化、高密度化が既に実現していますが、市場価格は高くナトリウム硫黄電池やニッケル水素電池等も含め、開発と普及、市場価格が下がると予想される3年以内の設置を目指し、これらについても今後導入を検討したいと考えております。