糖尿病チーム

糖尿病チーム

糖尿病チームとは

 糖尿病は、発病時にはほとんど症状がありませんが、しだいに合併症を発症し、放置すると、しびれや神経痛、失明、腎不全や透析を必要とする尿毒症を発症することもあります。このため無症状の時から治療が必要となります。

 糖尿病の治療は、医者が薬を処方し、薬を飲んでいれば治るものではありません。糖尿病の治療は、「一に食事、二に運動、三四がなくて五に薬」と言われており、栄養療法、運動療法の習得が重要です。そこで、管理栄養士、理学療法士、また、看護師、臨床検査技師、薬剤師を合わせたチーム医療が重要となっています。当院では、2020年4月から糖尿病専門医の赴任をきっかけに糖尿病チームが活動しています。

糖尿病チームの仕事

 糖尿病の入院患者様の、栄養指導・運動療法の指導、内服薬の説明、各種検査の実施と説明などを行っています。また、発熱時や低血糖等の異常がでた際など、外来通院患者様の様々な悩みに対する相談をお受けします。

 現在、新型コロナのためできませんが、糖尿病教室を定期的に実施し、糖尿病の今後の療養の参考にしていただきます。また将来、糖尿病の患者様会の運営のお手伝いも検討しております。


栄養指導の様子

糖尿病チームの編成

 糖尿病専門医、管理栄養士、病棟看護師・外来看護師、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師などで構成されています。


糖尿病チーム

トピックス

1) 持続型血糖測定

 当院でも持続型血糖測定CGMを始めました。

 糖尿病治療の基本は“自己管理の継続”であると言われています。良好な血糖コントロールを保つことにより、健康な人と変わらない日常生活を送ることができるばかりでなく、合併症を予防することにもつながります。

 今回のご入院では、まずご自分の血糖が、どのような状態にあるかを自覚していただくために、必要な方には、持続型血糖測定を行っていただきます。まず上腕に検査科で「センサー」と呼ばれる電極を付けます(下図)。痛みはほとんどなく、お風呂に入ることも自由です。まれに痒くなることがあります。これで、患者様は、リーダーをかざすだけで、いつでもどこでも自由に血糖測定ができます。これまでの自己血糖測定は、指先を針で刺して血をとっていましたので常に痛みを伴いましたがこの痛みはなくなりました。

 このシステムは、14日間の血糖を持続的に記録することができます(下図)。このため、どの時間帯の血糖が高いのかが一目瞭然となり、患者様それぞれの血糖の状態に合わせた、内服薬の選択、インスリンの選択が可能となります。これを、オーダーメイド治療と呼んでいます。

 また、認知症の原因といわれる夜間の低血糖も簡単にわかるため、低血糖のない血糖コントロールも可能となります。


持続型血糖測定CGM
(Continuous Glucose Monitoring)
のリーダーとセンサー

持続型血糖測定の一例

2) 糖尿病教育入院

 HbA1cが7%以上の患者様を対象に、当院で1週間ないし2週間の教育入院を行っています。入院中は、1.栄養指導・運動療法の指導を中心にした糖尿病教育、2.適切な内服・食事運動による血糖コントロール、3.膵癌や合併症の検査およびこれに対する適切な加療の3点中心に、専門のスタッフによるチーム医療を行わせていただきます。

 また、1)の持続型血糖測定CGMを行い、よりそれぞれの患者様に適切な、オーダーメイドの加療を提案させていただきます。

 血糖コントロールが思うようにいかない患者様は、現在治療中の主治医に相談の上、糖尿病専門外来を受診してください。また、職場の健康診断などで高血糖を指摘されるなど、少し検査をした方がよいと思われる方も、直接お電話で糖尿病専門外来の受診をご予約ください。

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