院長挨拶

院長挨拶

院長

 帯広第一病院は初期研修医を受け入れる臨床研修指定病院であり、診療科として総合診療科、消化器内科、消化器・一般外科、脳神経外科、麻酔科(ペイン外来)、循環器内科、歯科口腔外科を有しています。他に緩和ケア外来、肝外来、整形外科外来なども開設しています。

 病棟は、急性期病棟、緩和ケア病棟、障害者病棟、地域包括ケア病棟を有するケアミックス病院になっています。

 現時点で診療の柱は三つあり、救急医療・消化器がん高度医療・緩和ケア診療となっています。

 まず、救急医療ですが、以前より注力してきた診療領域です。総合病院ではないため、市内の他医療機関にご協力をいただくことも多いですが、帯広市の二次救急輪番病院の一つとして、救急患者の初期対応を行うことは、当院の使命であると考えています。特に高齢者の救急受け入れに関しては地域としての重要な課題であると認識していますので、当院も積極的に取り組んでまいります。一時期、コロナ専用病棟も設置し、新型コロナ感染患者にも対応してきました。新型コロナが5類となり、対応の仕方は変化しましたが、感染対策に留意しつつ、十勝圏域の救急医療を担っていきます。

 二つ目の柱は消化器分野のがん診療で、内科・外科ともに専門性の高い最先端の医療を目指しています。『消化器内視鏡センター』では早期大腸癌に対するESD(内視鏡による広範囲癌切除)などの内視鏡治療も積極的に行っています。帯広市の胃がん内視鏡検診の実施施設、膵がん早期診断プロジェクトの精密検査施設として参加し、地域医療に貢献しています。消化器外科分野では悪性疾患にも積極的に腹腔鏡下手術を取り入れており、大腸切除術の約70%に及びます。また、『日本肝胆膵外科学会 高度技能専門医』も1名在籍しており、肝臓、膵臓の高難度手術にも対応しております。

 三つ目の柱は平成30年2月に開設した緩和ケア病棟の診療です。緩和ケア病棟は終末期を迎えるがん患者さんが穏やかに過ごすための病棟です。消化器がん患者に対して診断から治療、終末期医療まで、当院で一貫して診療したい、というのが、緩和ケア病棟開設のきっかけではありましたが、消化器以外のがん患者さんも他院からの紹介を受けて診療しております。医師、緩和ケア認定看護師、医療ソーシャルワーカー、リハビリスタッフ、管理栄養士がチームとして患者さんの気持ちに寄り添えるように力を注いでいます。

 緩和ケアの診療に関連して、一部は市内開業医にも協力いただきながら、訪問診療も行っています。緩和ケア病棟と在宅を行き来することで、できる限り自宅で過ごしたいが、体調に不安のあるときには入院したい、というがん患者さんのニーズに応えやすい環境を整えています。法人内の訪問看護ステーション「たなごころ」が隣接しており、連携を密にして在宅医療に関わっています。

 良い医療のために、良い職場環境も整えています。幅広い職種のスタッフに、多くの研修参加や学会発表の機会を与えています。初期研修医、後期研修医には、見学やカンファランスに終わらない、実技を重んじた先端的な研修プログラムを提供しています。キャリアアップのために充実した奨学金制度を用意しており、皮膚・排泄ケア、緩和ケア、認知症看護、感染管理の認定看護師を育成しました。子育て世代には仕事と育児の両立が図れるよう、24時間体制の院内託児所、短時間正職員制度を用意し、優れた人材を集める努力をしています。職員が高いモチベーションを持ち続けることによって、質の高い思いやりのある医療サービスを提供し、当院の理念に掲げた、地域に信頼される病院を目指しております。

掲載日:2024年7月18日
帯広第一病院
院長 山並 秀章

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