臨床検査科
臨床検査科紹介
臨床検査は病気の診断・治療、早期発見や予防になくてはならないものです。血液・髄液・胸水・腹水・尿・便などの検体を用いた「検体検査」と、心電図・脳波・超音波検査等の検査機器を用い臨床検査技師が直接患者様に接して行う「生理学的検査」に大別されます。「検体検査」は「BML(検査センター)」に全面委託しており専門の職員が常駐しております(ブランチ検査室)。
「生理学的検査」は当院臨床検査技師5名(1名は半日パート)が行っております。
その中で、乳房超音波技術講習会を受講し、「A評価」を取得している技師が1名おります。
「迅速かつ正確」をモットーに、患者様に信頼のおける検査結果を提供出来るよう日々努力を続けております。また、患者様が安心して検査を受けられるよう心温まる接遇を心がけております。
生理学的検査紹介
1.心電図検査
手と足に大きなクリップを挟み、胸に吸盤電極をつけて行います。不整脈や心筋虚血や心肥大などを見る検査で、動悸や息切れ、胸が苦しい、めまいや倒れるといった症状がある時に検査します。また手術や色々な治療を行う前にも検査を実施することがあります。心臓の筋肉の電気活動を記録するだけですので、電気でピリピリくることはありません。
2.運動負荷心電図検査(マスターステップ法)
小さな階段を上ったり下りたりしていただく検査です。運動することにより心臓に負担をかけたり、交感神経を緊張させることにより、狭心症などによる波形変化や不整脈の発生や増減を観察します。
3.ホルター心電図検査
長時間心電図のことですが、通常は24時間の心電図記録を行います。胸に3つの電極シールをつけ、首に小さな記録器をぶらさげて、日常生活の中の心電図変化を調べます。動悸や胸痛など、自覚症状時の心電図変化を調べたり、不整脈や狭心症の評価、朝方など就寝中に多い発作をとらえる目的で行います。検査中は、お風呂には入れません。また、一日の行動の記録を書いていただきます。
4.心臓超音波検査(UCG)
心臓にプローブをあてて、心臓を観察します。心臓の動きや大きさ、弁の状態などをみる検査です。
5.乳腺エコー
乳房にプローブをあてて、乳房を観察します。乳がん、乳腺線維腺腫、乳腺炎、乳腺症などの発見が可能です。当院では、女性の患者様に配慮して、女性技師が検査を担当しております。
6.血管エコー
【頸動脈エコー】
首にプローブを当てて、頸動脈を観察します。動脈硬化の状態を評価することができます。
【下肢静脈エコー】
足の静脈にプローブをあてて、下肢静脈を観察します。静脈内の血栓や静脈瘤の有無を調べます。
7.脈波伝播速度測定(PWV/ABI)
両手両足の血圧と心音図を同時に測定する検査です。動脈硬化が疑われる場合に行う検査です。PWVは、動脈が硬くなっていないかを、ABIは、動脈の内腔が狭くなっていないかを調べます。
8.肺機能検査
マウスピースと呼ばれる筒を口でくわえて呼吸して、肺活量などを測定するものです。咳が止まらない時、喘息や息切れなどがある時に検査をします。また、手術で全身麻酔をかける時などにも検査します。この検査は患者様の努力と協力が必要です。
9.脳波検査
頭皮に電極をつけて脳の電気活動を測定する検査です。頭痛、けいれん、意識障害などの症状がある時に検査をします。CTやMRIと違って脳の機能を調べるもので、一度の検査で診断できるとは限りません。起きているときと寝ているときで脳波は違い、睡眠時脳波はとても大切です。 検査を受ける時には、寝不足にしてくるなどいくつかの協力が必要となります。
10.神経生理検査
「神経伝導検査(NCS)」と「体性感覚誘発電位(SEP)」の検査があります。「神経伝導検査」は皮膚表面に電極を置いて電気刺激を行い、刺激から筋肉が興奮するまでの時間を測ることによって神経の伝導速度を知ることができます。また、「体性感覚誘発電位」は、手首あるいは足首の神経を電気刺激し、背髄や脳の反応を調べる検査です。ともに少し痛みを伴いますが、筋肉・神経の病気の鑑別、障害の場所、回復過程を診る為には欠かせない検査です。
11.聴力検査
主に人間DOCや健康診断に際し、周波数1000Hz、音圧30dBと周波数4000Hz、音圧40dB にて行っています。
12.眼底検査
眼底は、細動脈の状態を非観血的(からだを切ったりせずに)に肉眼で直接見ることのできる唯一の部位です。高血圧性の細動脈硬化の発見、糖尿病性の網膜病変の検索などが主な目的です。無散瞳眼底カメラを使用して検査をしていますので、撮影後1~2分で瞳孔の大きさが元に戻ります。
13.眼圧検査
眼球は、房水という液体によって圧力が一定に保たれています。房水の生産量と流出量が一定なら、眼圧は正常に保たれています。高眼圧症(視神経や視野には障害はないが、眼圧が高値のもの)、緑内障(視野に障害があるもの)などをチェックします。
14.出血時間検査
止血機能を調べるため、皮膚(耳たぶ)に小さな傷をつけ、自然に血が止まるまでの時間を測定する検査です。血がなかなか止まらない場合は、止血機能を持つ血小板の数や働きに異常があるか、または血管壁がもろくなっている疑いがあります。また、手術前にも検査することがあります。
15.24時間血圧(ABPM)
片方の腕に血圧測定用のカフを巻き、腰に小さな記録器をぶらさげて、一日通常の生活の中の血圧の変化を調べます。日中の活動、睡眠中等の家庭血圧測定では捉えられない血圧の変動を調べることができます。「白衣高血圧」「早朝高血圧」などをとらえる目的で行います。検査中はお風呂には入れません。また、一日の行動の記録を書いていただきます。
生理学的検査実績
血液・尿検査結果の見方
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